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Case4:「10分後に電話しろ!」と一方的に切電してしまうお客様の対応法とは?2017年11月20日

お客様を相手にした商売にカスタマーサービスは必要不可欠。この連載では顧客対応に関する“アレコレ”を「カスタマーサービスのお悩み相談室」の個性豊かな面々が解説していきます。

今回ご紹介するのは、当相談室の室長である四谷信司(58)が自ら担当した【取扱製商品の欠陥・不良クレーム】相談編です。

「10分後に電話しろ!」⇄「お約束はできかねます」の押し問答

四谷信司(58)

こんにちは、当相談室の室長を務める四谷です。

今回は私が担当した案件の中から臨機応変な対応の大切さを学ぶのに良い事例があるので、そちらをご紹介したいと思います。相談者は電機メーカーNEOのお客様相談室マネージャーの新堂治さん(45)です。部下であるオペレーターの丸山菜々さん(29)が受けた商品不良に対するクレームにおいて、一方的に切電されてしまうために会話が進まず、対応に困っていると相談がありました。

こっちは迷惑を被った上で、わざわざ連絡入れてるというのにマニュアル通りで木で鼻をくくったような対応しかできないとはどういうことだ!! 苦情を受け付ける部門のくせに対応できる権限を持った責任者がいないというのは客をバカにしてるのか?

と怒り心頭なのは後藤哲朗さん(66)。当初は購入したカメラの商品不良に対する苦情だったはずが、電話での応対に対する不満へと発展し、二重クレームとなってしまったそうです。度々、こちらからお電話をするも取り合ってもらえない状況が続いているとのこと。


maruyama
丸山菜々

(商品不良だとお伺いしたのち)・・・この度は大変ご不便おかけして申し訳ございませんでした。故障の状況を確認しまして、担当者より折り返しお電話いたします。恐れ入りますが少々お時間くださいませ。

gotou
後藤哲朗

ん、何を言ってる。迷惑をかけられて、連絡をいつまでも待っていられない! 10分後に電話しろ!!

maruyama
丸山菜々

申し訳ございません。そう言われましても、現在担当者の在籍も確認できていない状態ですので、10分後とはお約束いたしかねます……。

・・・・・・(「10分後に電話」の押し問答となり、上司に交代する)・・・・・・


shindo
新堂治

恐れ入ります。お電話代わらせていただいきました。責任者の新堂と申します。担当者には早急に状況を伝達し、可能な限り早くご連絡いたします。しかしながらこの時点、必ず10分後とはお約束できない状況でございます。ご不便おかけして申し訳ございませんがご理解いただけますようお願い申し上げます。

gotou
後藤哲朗

結局マニュアル通りの対応か! 権限を持った責任者がいないというのは客をバカにしてるのか?! 責任の取れる担当者から10分後に電話させろ!!! (ブチっ)

・・・・・・(一方的に切電されたため、30分後に担当者より折り返す)・・・・・・


このあとさらに担当者の大久保拓也さん(42)が折り返しの電話をし、マニュアル通り、原因調査のために商品を送り返していただくようお願いしたところ、「取りに来るのが当たり前だ」と激怒され、またしても切電されてしまったそうです。

クレームの対応時にできないことをお約束するのはご法度。その点においては新堂さんたちの対応は間違ってはいないでしょう。しかし10分後に電話する・しないの議論は本論とはずれてしまっているように感じますね。みなさんならどう対応しますか?
 

※この記事はカスタマーサービスの対応例を学ぶために事実を元に構成したフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
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