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高圧的なクレーマーとの向き合い方2023年6月5日

どのようなビジネスであっても、お客様から苦情やクレームをいただいてしまうことがあります。この連載「苦情・クレーム対応ガイドブック」では、そんなもしもの事態に備えてその対応方法を解説していきます。今回のテーマは、実践で役に立つ「高圧的なクレーマーとの向き合い方」です。

「会社としての方針」を持つことの重要性

胸に手を当てる男性

クレームは、サービスに対して不満を感じたお客様からの申し立てによって起こります。それに対して、企業側が適正な対処をするのがクレーム対応であり、そこには公平性があって然るべきです。ところが、クレーマーと呼ばれる人たちはとかく高圧的になりがちであり、自分の立場が特別優位であるかのように振る舞ったり、不当な要求を押し通そうとしたりします。中には、大きな声を出して威嚇したり暴言をぶつけたりする人もおり、現場の負担は計りきれません。
 
クレーム対応で大切なのは、そうした人たちにどう向き合っていくのか、企業として明確な方針を持つことです。会社としての方針・姿勢が定まっていないと、問題の解決はおろか相手のペースに振り回されてしまいかねません。では具体的に、どのようなステップで対応を進めていけば良いのでしょうか。
 
高圧的なクレーマーに対しては、以下のようなステップで対応するのが効果的です。
 

まずは感情の鎮静化を図る

クレームを申し入れた直後のお客様は感情が大きく高ぶっています。そのような状態で状況を正しく説明するのは難しいでしょう。そのため、まずは感情の沈静化を図ることが大事。ひたすら聞き役に徹し、相づちを打つなどして相手に寄り添う姿勢を取りながら、抱えている不満を吐き出してもらいましょう。
 

正確な事実確認をする

お客様の感情がある程度安定したら、問題が発生した時の状況について詳しく聞き出します。適正な対応をするためには、正確な事実確認が必要。いつ、どこで、どのように、といった基本情報を押さえるのはもちろん、現物を直接見る、現場へ足を運ぶ、現状を把握する、といった行動も大切です。
 

会社としての方針を伝える

ヒアリングした情報とお客様の要求を照らし合わせて、会社としてどのような対応をするのかを伝えます。お客様の要求通りにならない場合、「何でだよ、おかしいだろ!」などと再び高圧的な態度を取られることもあるため、「なぜこの判断に至ったのか」について理路整然と説明できるよう、あらかじめ準備しておくと良いでしょう。
 

企業は必ずしも「円満解決」を図る必要はない

不当な要求をするお客様に対して、企業は無理に円満解決を図る必要はありません。もちろん円満解決できるに越したことはありませんが、それが前提になってしまうと、本来言うべきことも言えなくなってしまいますし、何より公平な判断ができなくなってしまいます。「他の会社はもっと対応が良かったぞ!」などと言われることもあるかもしれませんが、あくまでも自社の定めた方針に則り、会社として「できること」と「できないこと」をはっきり提示することが大切です。
 
それでも理不尽な要求を突きつけられるなど、相手の態度が悪質と判断した場合は、法律の力を借りて解決する手段も検討するべきです。高圧的なクレーマーに振り回されないためにも、毅然としたブレない姿勢で対応しましょう。
 

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