ホーム › 連載・コラム ›  Case8:クレームのお申し出は必ずしも直接のお客様からとは限らない

Case8:クレームのお申し出は必ずしも直接のお客様からとは限らない2020年12月28日

お客様を相手にした商売にカスタマーサービスは必要不可欠。この連載では顧客対応に関する“アレコレ”を「カスタマーサービスのお悩み相談室」の個性豊かな面々が解説していきます。

今回ご紹介するのは、持ち前の愛嬌でどんな相手でも懐に入り込んでしまう飯塚直人(52)が担当した【旅客運送業における危険運転クレーム】解決のポイント編です。

飯塚直人が教えるココがポイント

飯塚直人(52)

コミュニケーションの手法のひとつに「アクティブリスニング」というものがあります。これは言葉遣いや態度、目線などを通して、積極的に聞く姿勢をアピールすることで、相手の心を開き、話しやすい雰囲気を作るというもの。丁寧かつ積極的にお話を聞くことは早期解決の鍵です。

Case8の事例は意外な方からのお申し出でした。タクシー会社のクレームということで、すぐに思いつくのは乗客からですが、今回のお相手は一般のドライバー。入電によるクレームの申告は必ずしもお客様ではないということがわかります。お電話をいただいた方は、事故被害者かもしれないし、ただの善意の押し売りかもしれない……。判断するには詳しい話をお伺いするしかないのです。申告者の立場を迅速に把握することが解決への第一歩です。

苦情・クレームは勢いに任せて電話をしてくるケースも多いもの。まずは傾聴を心掛けることが大切です。一部の例外を除き、10~15分も怒り続けていれば、基本的に申告者はトーンダウンする傾向にあります。お相手は何かしらの不満があって電話をしてきているので、その不満を感じた点を冷静に見極めましょう。

またオペレーター向けにトークスクリプトを準備している点も素晴らしいポイントです。業界ごとに苦情・クレームの特性があり、その解決法が存在します。あらかじめまとめた対応マニュアルを用意しておけば、対応者の個々のスキルによるバラつきが抑えられますし、対応時間を大幅に短縮することも可能です。さらに企業としての顧客対応力の向上も望めます。マニュアルに基づいた謝罪を行うことで、大抵のお客様は初期のオペレーター対応の段階で納得されるものです。防災と同じで苦情・クレーム対応は、日頃の備えがものをいいます。
 

※この記事はカスタマーサービスの対応例を学ぶために事実を元に構成したフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

 

弁護士 藤本慎司 監修|東京弁護士会所属

〒105-0003
東京都港区西新橋1-21-8 弁護士ビル410号
03-5251-3786


日本アイラックは理想の『お客様相談室』構築・運営を全力サポートします。
選任担当者がおらず十分な対応ができていない
難易度の高いクレームが増えてきて困っている
スタッフによるスキル差が目立ちはじめた

……など

苦情・クレーム対応のことならお気軽にご相談ください。

※「クレームナビ」を見たとお伝えいただくとスムーズです。

03-6625-5380

お問い合わせ時間 9:30〜17:30(平日のみ)

お問い合わせ

関連記事