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Case2:顧客対応履歴は再び問い合わせがあった際のリスクヘッジになる2020年8月24日
お客様を相手にした商売にカスタマーサービスは必要不可欠。この連載では顧客対応に関する“アレコレ”を「カスタマーサービスのお悩み相談室」の個性豊かな面々が解説していきます。
今回ご紹介するのは、いつも冷静沈着な室内随一の頭脳派である青山健一(47)が担当した【アパレルにおける個人情報削除依頼クレーム】解決のポイント編です。
今回ご紹介するのは、いつも冷静沈着な室内随一の頭脳派である青山健一(47)が担当した【アパレルにおける個人情報削除依頼クレーム】解決のポイント編です。
青山健一が教えるココがポイント
企業としてとても重要な問題として向き合わなければならないのが個人情報の取り扱いです。けして漏洩問題などにならないように注意を払うよう努めなければなりません。
Case2で取り上げた事例は、お客様ご本人からの削除依頼でした。一見すると削除に応じても良さそうな気もしますが安易な判断は禁物。この場合、もし削除依頼に応じてしまうと、その後に再度お問い合わせがあった際に、「なぜ以前の記録がないのか」または「なぜ消したはずの情報を知っているのか」などの揚げ足取りの材料に利用されるリスクがあります。ここは毅然とした対応でお断りするべきです。
個人情報保護法では、事業者が個人情報を不正に取得した場合や目的外利用をした場合に限り、個人情報の削除に応じる義務があるとされているため、法的にも今回のお客様の要求については企業側がお応えする義務はないと判断できます。ただし、利用する必要がなくなった個人データについては消去するよう努力義務が定められているため、一定の保存期間を定め、経過したら削除するようにするようなルールを定めておくと良いでしょう。
さらにクレーマー対策の目線でもう少しお話しすると、多くのクレーマーは企業側に記録が残ることを嫌う傾向があります。履歴を残しておくことで、後に理不尽なクレームを申し立てづらくする抑止力的な効果も期待できます。
※この記事はカスタマーサービスの対応例を学ぶために事実を元に構成したフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
弁護士 藤本慎司 監修|東京弁護士会所属
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