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敬語の使い分け2019年5月27日

どのようなビジネスであっても、お客様から苦情やクレームをいただいてしまうことがあります。この連載「苦情・クレーム対応ガイドブック」では、そんなもしもの事態に備えてその対応方法を解説していきます。今回のテーマは話相手へ与える印象をアップさせる「敬語の使い分け」です。

正しい敬語を身につけて印象アップ!

国語の授業

言葉遣いは人の印象を大きく左右する要素のひとつです。正しい日本語を使えていますか? 特に敬語の使い分けは難しいと言われていますが、お客様対応には欠かせないスキルです。おかしな言葉遣いは相手に不快感を与え、思わぬ二重クレームに発展させてしまう恐れもあります。正しく使えるように知識を身につけておきましょう。

敬語は大きく分けて「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の3種類があります。使い分けるポイントは主語が誰かを考えること。対象が誰になるかで敬語の用い方が変わってきます。特にお客様との会話では尊敬語と謙譲語の使い分けが重要です。
 

丁寧語=ものごとを丁寧に表現する言葉

対象が自分でも相手でも使えます。また語尾に「〜です」「〜ます」「〜ございます」がつくことが特徴です。

例:
さようでございますか。
ご案内いたします。
こちらでございます。 ……など
 

尊敬語=直接相手を敬う言葉

対象が目上の人の場合に用います。主語が「相手」になる敬語です。

例:
ご存知ですか?
ご利用ください。
ご覧になりましたか。 ……など
 

謙譲語=自分がへりくだって間接的に相手を敬う言葉

対象が自分の場合に用います。主語が「私」になる敬語です。

例:
お話を承ります。
対応いたしかねます。
承知いたしました。 ……など
 

日常語の言い換え例

以下は接客でよく使う言葉の一例です。混同しないように気をつけましょう。
 

基本形 丁寧語 尊敬語 謙譲語
いる います いらっしゃる おる
言う 言います おっしゃる 申し上げる
見る 見ます ご覧になる 拝見する
する します なさる いたす
会う 会います お会いになる お目にかかる
食べる 食べます 召し上がる いただく
聞く 聞きます お聞きになる 伺う
行く 行きます いらっしゃる うかがう

 

実は敬語の扱いよりも大切にしたい敬意と誠意の心

間違いなく正しい敬語が使えるに越したことはありません。しかし正しい敬語を使おうとするあまり、「〇〇はご覧になられましたか?」というような二重敬語を使ってしまったり、「させていただく」を連発して慇懃無礼な印象を与えてしまったりと、使い方を間違えるとかえって印象を悪くしてしまうので注意が必要です。敬語は一朝一夕で使えるようになるものではないので普段から言い回しに慣れておきましょう。

また苦情・クレーム対応の現場で敬語を考えると、それよりも大切にしたいことがあります。それは目の前で困っているお客様に対して、尊敬する気持ち「敬意」と真心をもって対応する気持ち「誠意」が大前提にあるということ。言葉遣いが多少間違っていたとしてもこの意識があるかないかで対応に差が出ます。上辺の言葉遣いが完璧であるよりも、顧客の目線になって誠実に対応できることのほうが、結果的に早期解決へ繋がります。敬語の使い分けも身に付けつつ、こうした心持ちも忘れないようにしたいものです。

 

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