ホーム › 連載・コラム › Case9:2年前に購入したジーンズの色落ち・色移りは賠償すべきか?
Case9:2年前に購入したジーンズの色落ち・色移りは賠償すべきか?2018年4月30日
今回ご紹介するのは、一見近寄りがたい風貌ながら話すと人を虜にしてしまう大杉毅(50)が担当した【アパレルにおける品質トラブルクレーム】相談編です。
お気に入りのブラウスが台無し!
こんにちは、大杉です。
今回は私が担当したアパレルブランドの事例を紹介しましょう。相談者はネイビーファブリックの佐々木直樹さん(43)。自社で製作・販売しているジーンズを購入したお客様から洗濯したところ色落ちし、他の衣類に色移りしてしまったと連絡を受けたそうです。製品の特性上、色落ちする可能性もありうると丁寧にご説明してもご納得いただけずに顧客からの要求がエスカレートし、金銭や社長からの謝罪文を求める電話が頻繁に入るようになり、通常業務にも支障が出ており、困っていると相談をいただきました。
「ジーンズから色移りしたせいでお気に入りのブラウスが着られなくなったじゃない。」
とネイビーファブリックに連絡を寄せたのは渡辺愛さん(52)。洗濯機からブラウスを取り出して干そうとしたときに青くなっていることに気がついたそうです。ネイビーファブリックでは特にお客様相談の窓口を設けておらず、営業担当の佐竹さんが電話を受けたとのこと。
おたくのジーンズから色移りしたせいでお気に入りのブラウスが着られなくなったじゃない。どうしてくれるのよ。
大変恐れ入りますが、詳しく状況をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?
だから、ジーンズと一緒にブラウスを洗ったら青くなっちゃって落ちやしないのよ。買ってからだいぶ経ったからもう大丈夫だと思ったのに。これじゃもう着られないわ。
申し訳ございませんが、ご購入の際に付属している商品タグやホームページに記載がございます通り、当社製品のジーンズは色落ちや色移りをする場合があり、洗濯の際はご注意いただくようにお願いしております。
そんなの知らないわよ。あんたんとこのジーンズのせいなんだからブラウスを弁償してちょうだい。
このように第一報からもわかるように渡辺さんはかなりの激情型と考えられます。とはいえ、商品を購入いただいたお客様であるため、佐竹さんは丁寧な対応を続けましたが、さらに要求がエスカレートしてしまいます。みなさんなら、この後、どう対応しますか?
選任担当者がおらず十分な対応ができていない
難易度の高いクレームが増えてきて困っている
スタッフによるスキル差が目立ちはじめた
……など
苦情・クレーム対応のことならお気軽にご相談ください。
※「クレームナビ」を見たとお伝えいただくとスムーズです。