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Case9:ギフトラッピングがほどけていたことが理由の返品交換には応じるべきか?2021年1月11日
今回ご紹介するのは、いつも穏やかな笑顔で事案を解決へと導く増山利伸(55)が担当した【食品販売業における対応不備クレーム】トラブル発生編です。
食品販売おいては商品の返品は受け付けしないことが大原則
こんにちは、増山です。
今回ご紹介するのは、デパートの物産展に出店する焼き菓子のアトリエ・アリスで起きた事例です。マネージャーの佐久間俊介さん(32)は、先ほど店頭で商品をお買い上げいただいたお客様から、声をかけられ、接客にあたっていました。
「ラッピングがほどけてるみたいだから交換してもらえますか?」
とお申し出をいただいたのは白石京子さん(45)。取引先への手土産として購入したお菓子のラッピングがほどけていたので交換してほしいとのご希望でしたが、中身が食品であったため返品ではなく、再ラッピングでのご案内をしたところクレームになってしまったそうです。
先ほどこちらで買ったんですが、ラッピングがほどけているみたいなので交換してもらえますか?
それは大変失礼いたしました。お包みし直しますので、お預かりしてもよろしいでしょうか?
えっ、再ラッピングだけ? 大事な取引先への手土産なので、中身も心配だから新しいものに取り替えてほしいのですが……。
大変恐縮ですが、当商品は食品のため原則返品をお受けしておりません。再ラッピングでご了承いただけないでしょうか?
いえ、あの……。これだけ人も多いので何があったかわからないので不安です。
承知しました。しばらくお時間いただいてもよろしいでしょうか。本部に確認させていただきます。
・・・・・・(一旦、お預かりする)・・・・・・
確かに白石さん(45)のおっしゃることも一理あります。会場はデパートの催事場。毎年冬に行われる人気の物産展で多くの人で賑わっていました。しかしながら一般的に食品販売の場合は、商品の返品は受け付けしないことが大原則。このイベントでもその原則に従った運営をしていたこともあり、佐久間さん(32)は一度はお断りをいれています。一旦、内部で検討するためにお時間をいただいたとのことですが、ではどのようにご説明すればご納得いただけるでしょうか? 一緒に考えてみましょう。
弁護士 藤本慎司 監修|東京弁護士会所属
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