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メールによる対応2018年8月27日

どのようなビジネスであっても、お客様から苦情やクレームをいただいてしまうことがあります。この連載「苦情・クレーム対応ガイドブック」では、そんなもしもの事態に備えてその対応方法を解説していきます。今回のテーマは電話よりも主流になりつつある「メールによる対応」です。

“返信しない”という選択はデメリットにしかならない

メールで顧客対応をする相談員

近年、IT化が進んだことにより、電話よりもメールでのお問い合わせが増えています。苦情やクレームなどのケースにおいても、お客様からメールでご意見をいただく機会も多いことでしょう。とても便利なメールですが、一方で感情が伝わりづらく、誤解を招きやすい連絡手段であることも理解しておかなければなりません。使い方を間違えると、さらなるクレームを呼び起こしてしまう恐れもあります。

お詫びメールはお客様が一度、目を通しただけで理解できなくてはいけません。次のようにメールの主旨が伝わりやすい順序で展開すると良いでしょう。

①宛名
②ごあいさつ
③目的
④全体の要約(お伝えしたい内容をまとめたもの)
⑤詳細(④の内容をさらに詳しく)
⑥結び(最後のごあいさつ:お詫びや感謝の言葉 …など)
⑦署名
 

苦情・クレームのメール対応はスピードが命

特に苦情やクレームの内容でメールをいただいたのであれば、必ず返信するようにしましょう。このようなメールは放っておけばおくほど、さらに印象を悪くします。ネガティブな気持ちのときは返信が来るまでの時間を長く感じてしまうものです。できるだけ早く対応すれば、それだけ挽回のチャンスが広がります。確認に時間を要しそうな場合は、その旨と受領のお礼を第一報として返信するのもひとつの方法です。
 

お客様の立場になって心の通った文章を書く

一般的なメールの書き方同様、簡潔に内容をお伝えできるよう読みやすい文面を意識して書きます。誤った敬語はお客様を不快にしてしまう恐れがあります。敬語表現などを含め、正しい日本語が使えているか注意しましょう。またひな形があるような場合でも、定型文になりすぎて冷たい印象を与えないよう、状況に応じて自身の言葉で心からの対応を心がけましょう。

読みやすいメールのテクニック
・正しい日本語を用いる(特に敬語に注意)
・適度な改行を入れる(1行につき30文字程度)
・内容ごとにブロック分けをする
・見出しを入れる
・漢字とひらがなのバランスを整える  …など
 

伝えにくいことはポジティブな言い回しに変える

お客様からのご要望に対してお断りをしなければならない場合もあるでしょう。そうした際は「できない」というような否定的な表現で文章を作成すると悪い印象を与えてしまうため、避けたほうが良いでしょう。「~はできない」という否定表現は、お客様の満足につながるように代替案をご提案する「~であればできる」という肯定表現に言い換えることで与える印象を改善できます。問題解決のために努力をしたことを伝えることも効果的です。
 

送信ボタンを押す前に必ずダブルチェック

メールは記録として後に残ります。一度、送信ボタンを押せば取り消しはできません。特にお詫びメールの場合は、例えば、初歩的なミスとしてお客様の名前を間違えるなどといったことがあれば、それだけでどんなに謝罪の気持ちがあっても伝わらないメールとなってしまいます。書き終えたら、上司や同僚などの関係者にダブルチェックしてもらうにしましょう。自分では気づかなかった誤字や相手に不快感を与える表現が見つかるかもしれません。
 

謝罪の基本は対面、もしくは電話

時間を気にせず気軽にメッセージを伝えることができる手軽さから、何かあると大量に舞い込んでくるメール。しかし内容がクレームである場合、事実や目的を正確に判断・把握し、迅速に対応することが何より大切です。

基本的にメールは一方通行のコミュニケーションツールのため、メールだけではお客様のお申し出内容のすべてを把握できないケースが多々あります。お客様の目的や意図などを正確に把握しないままに回答を送信した場合、さらなる怒りの原因となってしまう危険性もあります。

また回答内容がウェブ上に公開されるなど、思わぬ形で不特定多数の目に晒されることもあります。お詫びメールはあくまで略式。内容によっては細かい説明も必要となるため、メールだけではなく電話や対面での対応が必要であることも念頭におき、慎重に対応しましょう。

メールから電話対応に切り替える際は、「いくつかお電話にてご確認させていただきたいので、○○様のご連絡先と連絡可能な時間帯を教えていただけますでしょうか?」などといった文面と共に、問い合わせ窓口の電話番号や担当者をお客様へお伝えし、直接状況をお伺いできるようにご案内すると良いでしょう。
 

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