ホーム › 連載・コラム ›  Episode12:自分の常識は他人の非常識

Episode12:自分の常識は他人の非常識2021年8月9日

お客様対応をしているとどんなケースでもさまざまな学びがあります。この連載「室長四谷の小話『現場に学ぶ教訓』」では、当相談室の室長である四谷信司が実際に現場で経験したエピソードや接客の時事ニュースについて思うことをご紹介します。今回の現場は特定のサービスではなく、「苦情・クレーム対応の現場全般」です。

「◯◯するのが当たり前だろ!」

自粛を呼びかける電光掲示板

この教訓は昨今の苦情・クレーム対応の現場で業種を問わず起きているお話。最近は、商品に不具合があった場合や、サービスに不備等があった場合など、正当な苦情のお申し出とは異なるタイプの事例が増えてきたように感じます。またこの新しいタイプの苦情は、金品等を強要して自分だけ得をするよう便宜を図ってもらうタイプのような、悪質クレーマーに分類される事例とも異なります。

言うなれば「世直しクレーマー」でしょうか。自身の常識を当たり前と考え、それが正しいと信じており、この常識を他人や企業にも強要するようなタイプの事例です。例えば、「緊急事態宣言下なのに営業するなんてあり得ない!」「教育上、子どもに良くないから放送するな!」「客に対する言葉遣いがなってない!」「店内の動線が悪いから、欲しいものが見つからない!」など、自分本位な要求や意見を延々と話し続け、現場を疲弊させるような行動があげられます。

日々寄せられるお申し出の中には、耳を傾けるべき内容が含まれていたり、サービス向上のヒントになるものがあったりと、有益なものが数多くあるのも事実。非常に判断が難しいところではありますが、正当なお申し出かどうか、慎重に見極めていかなければなりません。
 

yotsuya
四谷信司

自分の常識は他人の非常識
自分が思っているこれまでの常識は明日には非常識になっているかもしれません。大きな転換期を生きている時代だからこそ、お客様からのお申し出のタイプも多様化しています。個々に合わせて柔軟に適応するスキルを身につけたいものですね。絶対的に正しい価値観というものは存在しません。その時々に応じて、他者も自分も尊重してお互いに対話することからはじめましょう。

また線引きが難しかったり、判断に迷うときは、弁護士や警察、専門家等に相談するのも良いでしょう。解決に向けてそれぞれの知見から知恵を借りられれば、思いもよらない対応策が導き出せる可能性があり、早期解決が見込めます。

 

室長四谷のプロフィール

四谷信司(58)
O型/男性

当相談室の室長。メンバーの良き理解者であり、リーダー。前職が保険会社勤務だったため、複雑な保険業界に関して圧倒的な知識力を誇る。クレーム対応は人の心の理解が第一だと考えている。
 
座右の銘「幸運な男とはどこまでを運に任せるかを知っている男である」
※この記事はカスタマーサービスの対応例を学ぶために事実を元に構成したフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
日本アイラックは理想の『お客様相談室』構築・運営を全力サポートします。
選任担当者がおらず十分な対応ができていない
難易度の高いクレームが増えてきて困っている
スタッフによるスキル差が目立ちはじめた

……など

苦情・クレーム対応のことならお気軽にご相談ください。

※「クレームナビ」を見たとお伝えいただくとスムーズです。

03-6625-5380

お問い合わせ時間 9:30〜17:30(平日のみ)

お問い合わせ

関連記事