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Case1:飲食店はお客様のタバコ嫌いをどこまでサポートすべきか?2020年7月20日
今回ご紹介するのは、メンタルケア心理士の資格も持つ西宮ゆり子(38)が担当した【飲食チェーンにおける嫌煙クレーム】トラブル発生編です。
飲食店はタバコの匂いがしないのが当たり前?
こんにちは。はじめてお話させていただく、西宮でございます。
今回は私が担当した大手外食チェーンの事例をご紹介したいと思います。和食どころ・武蔵屋のコールセンタースタッフ・橋立詩織さん(37)です。喫煙禁止場所でタバコを吸っている従業員がいると苦情を受けたそうですが、調査しても事実確認が取れず、どう対応すべきか悩んでいるとのこと。
「煙草を吸うヤツが調理してるなんて信じられない! やめさせろ!!」
と怒りの電話をコールセンターにしてきたのはタバコの煙がお嫌いな佐藤卓さん(62)。アクロス店の従業員が喫煙所ではない場所で喫煙しているのを見かけ、そんな従業員は辞めさせろというお申し出に対して、丁寧にお話しをお伺いし、詳しい日時、場所、人物の特徴をヒアリング。事実確認のために調査を行い、その結果を改めてお伝えするということで、その場では一旦対応を終えた状況でした。
おたくの店員が喫煙所でもない場所でタバコを吸ってるんだけど、飲食店のくせに従業員の教育どうなってんだよ。俺はタバコが嫌いなんだよ! 飯が不味くなるだろう!! 迷惑だ!!!
左様でございましたか。不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません。
しっかり従業員教育もできないようなら商売やめちまえ! そもそもタバコ吸うような従業員なんて雇うんじゃねぇ! クビにしろよ。
申し訳ございません。お手数おかけして大変恐縮ですが、日時と場所、該当のスタッフの特徴をお聞かせください。
先週末に昼飯食いに行ったときだよ。気分悪くてそんなの詳しく覚えてねぇーよ。
・・・・・・(その後、何度かやりとりするも具体的な情報は得られず切電)・・・・・・
飲食店従業員の喫煙となれば、苦情になってもおかしくない事例ではありますが、さすがにタバコを吸ったからといって即クビというのはやりすぎな気がしますよね。武蔵屋では社員教育の際に、喫煙所以外でのタバコの喫煙については禁止とされています。
もちろん禁止区域で喫煙したのであれば厳重注意が必要な事案です。しかし調査の結果、該当の人物は特定されていません。責めるべき人物が存在しない中、お客様にどのように説明するのが望ましいのでしょうか?
弁護士 藤本慎司 監修|東京弁護士会所属
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