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風評・口コミ対応2018年10月22日

どのようなビジネスであっても、お客様から苦情やクレームをいただいてしまうことがあります。この連載「苦情・クレーム対応ガイドブック」では、そんなもしもの事態に備えてその対応方法を解説していきます。今回のテーマは何がきっかけとなって炎上するか予測不能な「風評・口コミ対応」です。

風評や口コミは目に見えないところで広まっていく

噂話をする女性

昔から“人の噂というものは75日も経つと忘れられて、次第になくなるものだ”という意味の「人の噂も七十五日」ということわざがありますが、インターネットの技術が発展した現代社会ではそう簡単ではありません。人々がネット上に書き込んだ風評や口コミは、それが真実かどうかに関わらず記録として後世に残ってしまう危険性があります。また場所を限らないので瞬く間に世界中に広まっていきます。

そうしたネット上に書き込まれた信ぴょう性の低い誤った認識が広まることで被害を受けることを「風評被害」という言います。予防策としては炎上しそうな火種は早めに鎮火できるようモニタリングのも有効です。しかしどんなに防ごう警戒していても不可抗力的にターゲットになってしまうことがあるのが風評被害の怖いところ。例えば、犯罪に関与した会社と似たような名前というだけで勘違いから被害を受けてしまうケースもあります。

人の噂を100%回避することは不可能ですが、ネガティブな風評や口コミが書き込まれた際に対応できることを考えてみましょう。まずはその内容が事実であるのかどうかを確認する必要があります。
 

内容が事実の場合 → 苦情・クレーム対応の一環

企業や店舗側に何らかの非がある場合は、単純な削除はかえって炎上を煽ってしまう可能性があります。謝罪が必要な部分は真摯に受け止めて、謝罪し、再発防止に務めていることをアピールしましょう。

例:
・商品のラベルに記載している食品の産地が違った
・従業員がSNSで業務で得た情報を公開してしまった …など
 

内容が事実無根な場合 → 名誉毀損・営業妨害対策

まったく非がない場合は、情報源を特定し、削除依頼を出しましょう。また同時に公式にホームページやSNSで事実ではないことを発表しておきたいものです。内容がひどい場合は、警察・弁護士などに相談し、名誉毀損や営業妨害などの罪で損害賠償を請求できるケースもあります。

例:
・○○は人殺しだ
・○○を食べるとガンになる …などと書き込まれた
 

風評・口コミ被害の対策はスピードが何より大切!

大衆の声は集まるとそれが正義かのようになるときがあります。特にインターネット上に書き込まれたもの記録として残り、瞬く間に広まります。さらに相手が見えないため必要以上に悪い言葉を書き込んでしまうという人間心理も手伝って、企業やブランドに大きなダメージを与える大きな危険因子になりかねません。そのため発生してしまった場合は、慎重かつ迅速な対応が望まれます。

明らかな誹謗中傷や業務妨害の場合は警察や弁護士、インターネット環境に詳しい専門家に相談することをおすすめします。インターネットは多くの人の目に晒されており、作為的な動きを嫌う傾向にあるため意図的な削除や情報操作が逆効果となる場合があるのです。被害が広がらないためにも専門家の知識を借りるなど、より自然な形ですばやく収束に向かわせられるよう努めましょう。
 

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