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基本の心得2018年7月9日

どのようなビジネスであっても、お客様から苦情やクレームをいただいてしまうことがあります。この連載「苦情・クレーム対応ガイドブック」では、そんなもしもの事態に備えてその対応方法を解説していきます。今回のテーマは苦情やクレームの対応を行う際に気をつけておきたい「基本の心得」です。

冷静に状況をお伺いし、解決策を考える

知識がつまった本

どんな苦情やクレームであっても、連絡をいただいているということはお客様にとって不都合や不便なことがあったということ。まずはそのことについてお詫び(部分謝罪)し、詳しい状況をお伺いします。正確に状況が把握できていなければ、次に取るべき行動に移れません。何度も同じことをご説明いただくことがないように、可能であればメモを取りましょう。

苦情・クレーム対応の基本的な流れは次の通りです。
①お客様の話をしっかりと聞く
②お客様のお気持ちを理解する
③事実を確認する
④然るべき対応をする

①〜③の内容により、④での対応方法が変わってきます。さらにクレームは大きく分けると3つのタイプがあります。どのタイプかを判断しながら応対すると良いでしょう。
 

日常的なクレーム

不明点が多かったり、期待通りでなかったりとサービスや商品について、問題や不満を感じることによって生じるもの。一番多いのがこのタイプです。お客様の気持ちに寄り添い、その不都合を取り除いて差し上げる迅速な対応が望まれます。

例:「パソコンが思ったように動かない」「定員の手違いで予約が取れていない」など
 

特殊なクレーム

サービスや商品の欠陥などに対して、金銭を求めたり、脅迫めいた発言をしてきたりするタイプのクレームです。見極めは難しいですが、エスカレートすると営業妨害にもなり兼ねないので、行き過ぎた要求はお断りするという勇気を持った判断も、ときには必要となります。場合によっては専門家に相談するのもひとつの選択です。

例:「土下座するまで帰らない」「SNSに拡散するぞ」など
 

常識外れなクレーム

中にはお門違いなクレームもあります。極めて個人的なストレスや不満感からサービスや商品に難癖をつけてくるようなタイプのクレームです。何かとストレスの多い現代社会において増加傾向にあると言われています。本来であれば対応の義務はありませんが、感情を逆なでしないよう注意しましょう。

例:「お腹が空いてるのに料理が出てくるのが遅い」「店の前で転んだから病院代を払え」など
 

備えあれば憂いなし

“苦情・クレーム”と聞くとビクッとなってしまいがちですが、落ち着いて冷静に対応することが求められます。日常的によくあるクレームであれば、誰もが対応できるようにマニュアル化するのも良いでしょう。しっかりと準備ができていれば怖がる必要はありません。

またたとえ自らが担当ではない事案であっても、お客様から見ればその企業やサービスの一員です。最初に受けた人間はしっかりと担当者に取り次ぐスキルだけでも身につけておきたいものです。最初の印象が悪いとさらなるクレームを引き起こしかねません。苦情・クレーム対応は初動が肝心です!
 

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