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File1-3:脅しには乗らず、キッパリとNOを!2024年9月16日

顧客からの著しい迷惑行為。一般的な苦情とカスタマ―ハラスメントを見分けるポイントは建設的な話し合いができるかどうかです。この連載ではみなさんから当相談室に寄せられたさまざまなエピソードをご紹介します。

今回ご紹介するカスハラ事例は、【「SNSで拡散するぞ!」と迫る自称インフルエンサー】指南編です。

青山健一が対応のポイントを解説

青山健一(47)

こんにちは、カスタマーサービスのお悩み相談室の青山健一(47)です。常に高圧的な態度で怒鳴りながら自らの要求を押し通そうとするのは、立派なカスハラ行為といえます。
 
それでは、この事例に学ぶ適切な対処法をQ&Aでお答えします。

暴言型や威嚇・脅迫型の
カスハラ行為への対応に関する疑問に回答!

いくら話をしても平行線で進みません。どうしたら良いでしょうか?

あまりに長引くようであれば速やかに上司に相談し、指示や判断を仰ぎましょう。

今回の事例でも同様の場面がありましたね。カスハラ客とのやり取りで解決の糸口が掴めない場合は、一人で対応せずに上司に相談し、指示や判断を仰ぎ、場合によっては対応を引継ぎ交代してもらいましょう。特にクレームに慣れていないうちは、躊躇せずにヘルプを出すことをおすすめします。また入電時に特別な判断が必要な場合に備えて、タイミングを見計らってスムーズにエスカレーションできるよう、社内環境を整えておくことも重要です。
 

相手の肩書きや威圧的な態度に、どうしても怯んでしまいます……。

毅然とした態度で接しましょう。

事例に登場したカスハラ客は、著名なインフルエンサーを自称して影響力の大きさをアピールしていましたね。それに加えて高圧的な発言と態度。萎縮してしまうのも仕方ありません。
 
本件は、開封時に「(推しの)キャラクター部分に折りジワがあった!」という顧客の心理的な不満足のみが問題であり、企業側としては不良品ではない商品をCSの一環として交換したにすぎません。残念なお気持ちにさせてしまったことについての謝罪はしますが、相手の過剰な要望に応じる必要はありません。どのような相手であれ、問題の本質に目を向けて冷静な対応を心がけましょう。
 

少額の金銭を渡してトラブルの早期解決を図るのはダメですか?

金銭を支払っても根本的な問題解決にはなりません。

とりわけ常習的悪質クレーマーは、安易に金銭を渡したり要求に応えたりすると、高い確率で同じ手口のクレームを繰り返す傾向があります。あえて厄介な人物・面倒な人物を演じることで、「少額の金銭を支払えば解決できる」と思わせることが狙いです。多少手間はかかっても、徹底した事実確認で責任の有無を明確にし、相手に付け入る隙を見せないことが大切です。

警察への事前相談をしておけばさらに安心

万が一、来店されて暴れられたり、SNSで誹謗中傷されたりした場合に備えて、事前に施設所轄地域の警察署、刑事課もしくは生活安全課へ事前に相談しておきましょう。いざ通報した時に話がスムーズに伝わります。店舗に防犯カメラの設置がなければ、録音用のICレコーダーを用意し、お客様がご来店なさった際に録音ができる状態にしておくことをおすすめします。
 

※この記事はカスタマーサービスの対応例を学ぶために事実を元に構成したフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

 

弁護士 藤本慎司 監修|東京弁護士会所属

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